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飲料保管施設が完成 燃料化事業の拡大へ<循環経済新聞>

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 大栄サービス(兵庫県西宮市、赤澤健一社長、TEL0798-47-7626)は、有機性廃棄物をバイオソリッド燃料に加工する再資源化事業の付帯設備として、廃棄飲料専用の管理・保管施設「リバース・マネジメントセンター」を建設した。保管容量は約585立方メートル。日量100トンの処理能力を有する燃料化施設の稼働率は約70%に達し、今後、大手物流企業と連携して廃棄飲料の取扱量拡大を目指す。
 建設費約1億円を投じて完成した同センターは今年3月、産業廃棄物の積み替え・保管施設の設置許可を取得。保管ヤードの面積は約195平方メートルで、2リットルPETボトル約30万本を保管できる。許可品目は動植物性残さ、廃酸、廃アルカリ、廃プラ、金属くず、ガラスくずで、主に製造・販売ルートで発生した廃棄飲料の保管と一次選別を目的としている。
 保管施設の利点としては、排出事業者である食品メーカーや物流会社の不良在庫の圧縮と倉庫の回転率向上を挙げている。運搬・保管・処理業務を含めたトータルサービスを通して、顧客先に返品作業の効率化を提案する。24時間体制のセキュリティシステムを導入し、廃棄商品の流出を防いでいる。
 廃棄飲料は、同センターにて段ボールと飲料容器に手選別し、破砕処理施設で液体と容器類に分離する。破砕した容器は、品目別に再生利用している。液体は、燃料化施設に搬入後、乾燥工程を経て粉末状に加工している。完成した燃料は、セメントメーカーのボイラー燃料として出荷する。
 同社は2007年3月、燃料化施設を完成させて、飼料化やたい肥化など従来の再生利用ルートと組み合わせて、食品リサイクルの提案事業を拡大した。改正食品リサイクル法の施行に伴い、炭化や熱回収など再生利用手法の追加も検討している。

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