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廃棄飲料・汚泥を燃料に 本格販売に向け体制強化<週刊循環経済新聞 2011年10月24日>
廃棄物のリサイクル事業などを展開するリヴァックス(兵庫県西宮市、赤澤健一社長、TEL0798-47-7626)は、収集した廃棄飲料商品や汚泥から製造した燃料「バイオソリッド」の本格販売に乗り出す。販売先のニーズに応じ、燃焼効率のアップや臭気の削減といった品質向上にも取り組む方針。鉄鋼・石灰分野での需要を見込み、販売体制の強化を図る。
同社は2007年に燃料化施設を整備し、廃棄飲料や汚泥を原料とした「バイオマス燃料製造事業」を開始した。兵庫県や大阪府といった関西エリアを中心に営業を展開。現在は、飲料メーカーの製造工場や物流倉庫から排出される賞味期限切れなどの飲料系廃棄物を10年度実績で年間3,709t、食品工場からの有機汚泥等を同2万1,258t回収・リサイクルしている。
製造工程ではまず、梱包資材と廃棄飲料を手選別し、廃棄飲料を破砕機で液体と容器に分離。この液体に濃縮処理を加えた後、汚泥とともに約5対5の割合で乾燥施設(処理能力は1日当たり100t)にかけて固形燃料にする。すでに100%稼働を達成済みで、1日当たり10-15tの燃料および肥料原料を製造しているという。
このバイオソリッド燃料は、石灰の約3分の2程度の熱量を持ち、セメント会社等への補助燃料として出荷されている。今回、本格販売に向けて活用先の拡大を図るほか、原料を調整して熱量のアップや臭気対策も講じる。
同社は本事業の開始以来、排出側のニーズに対応したサービスを展開して実績を重ねてきた。08年には飲料専用の保管施設「リバース・マネジメントセンター」を新設。廃棄飲料を安定確保できる体制を整え、排出側の倉庫の回転率向上にも貢献した。また、ウェブカメラで処理工程を公開しているほか、廃棄物管理データの共有システムを導入するなどして顧客の信頼につなげている。