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「廃棄飲料再生へ体制整備」 乾燥施設が安定稼動 管理保管施設も新設<環境新聞>

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 廃棄物の処理・リサイクルに取り組む大栄サービス(兵庫県西宮市)は廃棄飲料系商品の飲料・容器双方のリサイクル拡充を図り、体制整備を進めている。回収した廃棄飲料は中間処理工場内の破砕施設で容器を破砕・選別した後、中身の飲料を乾燥施設に持ち込みバイオソリッド燃料化している。乾燥施設は昨年春に稼動。稼動開始から約1年が経過して破砕施設と共に安定稼動に入ってきた。更に、需要拡大に伴い工場の隣接地に管理・保管施設「リバース・マネジメントセンター」(RMC)もこのほど新設。今後更に処理の拡大を図っていく考えだ。
 同社はここ数年中間処理工場のリニューアルを進め、まず新たな破砕施設を設置。その後乾燥施設を昨年稼動させ、廃プラスチックなどの中間処理、有機性汚泥、動植物性残渣、廃酸、廃油などのリサイクルに取り組んでいる。特に廃棄飲料系商品は、容器と中身を分けてそれぞれリサイクルする体制を整えている。
 廃棄飲料、食品製造工場から排出された残渣などの有機性廃棄物は乾燥処理し、バイオソリッド燃料に加工する。バイオソリッド燃料は、バイオマス燃焼の一種で有機性汚泥等を原料とした固形状の燃料であり、火力発電所や製紙・セメント工場のボイラー燃料に利用されている。同社の施設は、有機性廃棄物のリサイクルプラントとしては阪神地区最大級の日量100t(24時間)の処理能力を有している。都市部近郊で処理することで、廃棄物の移動距離を最小限に抑え、輸送コスト軽減も図っている。
 乾燥施設稼動から約1年が経過し、同社では「軌道に乗り始めてきた」(経営企画室)としている。食品リサイクル法の改正等で注目を集めており、需要増も予想される。今後の課題としては、「バイオソリッド燃料の品質を更に高めること」だとする。
 また、今後の需要増加などに対応するため、リサイクル業界では国内で初めて、廃棄飲料専用の管理・保管施設RMCを新設した。RMCの保管面積は195立方メートル、保管容量は585立方メートル。2Lペットボトルで約30万本、缶コーヒーでは約300万缶が保管可能だ。周辺の環境対策として脱臭装置を備えると同時に、飲料メーカーの会社名・ブランド名が入った商品の流出防止対策として24時間のセキュリティ対策を講じている。
 廃棄飲料は季節要因などで大量に排出されることがあるが、こうした状況にも対応できる体制を整えた。

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